最近のフローリング材とコーティング
(シートフローリング)
このページは、ご自宅のフローリングの種類が何であるかを知っていただきたく記しています。
従来からフローリングは木製でした。今でもそう信じている方が大部分でしょう。
フローリングには、無垢材と複合材の2種があります。一般的には合板(ベニヤ板)の表面に1~2mm厚の天然木の突板(表面板)にを貼った複合材のフローリングが使われています。
しかし、日本においては2005年あたりから変化が始まり、近年ではシートフローリングが従来からのフローリングより遙かに多く使用されています。
簡単に言うとシートフローリングとは、突板の代わりに印刷した多層フィルムを貼った物です。
なぜならば、綺麗で長持ちするコーティングをするには、コーティング剤がフローリングの表面にシッカリ密着する必要があります。そのためには、フローリングの種類によりコーティング剤の選択が重要だからです。
ワックスフリーの床とは・・・
読んで字のごとく、ワックスの要らない床、ワックス掛けをしなくてよい床材 のことを言います。
大変ありがたいお言葉に聞こえますが、なぜ ワックスが要らない と言っているのでしょうか?・・・
まず、貴方のお家の床材について、表面部分(表材)と 中身(基材)が、それぞれ何で出来ているのか を知ってください。
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| 通常の複合フローリング材の断面 層が形成されている |
※ 一枚板の天然木は、そりなどがあるため扱いにくいという欠点があります。そこで、欠点をカバーし、扱いやすく、加工に優れた合板が、フローリング材として使われています。
しかし、近年そうでないものが、出回っているのです。
そうでないもの??・・・・その最悪のパターンは、表面が紙で、中身も紙なのです!
フロアーの表材【表面】
床材の基材の上に、通常は単板と言って、薄い天然木を貼りますが、天然木ではない表面をプリントシートと呼んでいます。 これらは、シートを貼ってあるので、別名 シートフローリング と呼ばれます。プリントシートには、
- 既に木目が印刷されている オレフィンシート
- プリントシート表面に貼り付けられた 透明エンボスシート
の2種があります。
これらは、衝撃に非常に弱く、ちょっとした引っかき傷でも破れてしまいます。
又、熱にも弱いのです。当然 摩擦にも弱いのです。
この弱さをカバーするため、EB処理 (電子線を照射する事により強化) という加工をします。 こうして強度を持たせます。表面をツルツルさせることで、汚れを付きにくくしたり、水に強いとも言われています。
そのため、ワックスも弾いてしまうのです。つまり ワックスフリー という訳です。
しかし、一般的な家庭では、フロアーで水をザブザブ使うわけではなく、むしろ床に対するストレスは、毎日の歩行や摩擦なのですが・・。
フロアーの基材【中身】
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| ダンボールを圧縮した MDFのシートフローリングの断面 断面に層はない。 |
更に問題は 基材と言って土台となる部分の、本来 “木(合板)”であった部分に ダンボールを圧縮して固めた物 を使用した床材が出回っていることです。
(MDF と呼ばれています。)
ダンボールは水に弱いですから、それをカバーするために、こういった床材は 表層をプリントシート(オレフィン・エンボス)にし、100% EB処理 を行っています。
この床材の場合、表面が傷つくと、水が浸透するので フローリングの寿命は終わってしまうことになります。熱にも弱い為、補修も出来ません。
更にですが、メーカー側やゼネコン・販売会社は、この床に対する説明として、必ず 『ワックスフリーの床なので、コーティングは要りません。』『UV塗装を工場で行っています。』『5層コートしています。』等々の説明をします。全てEB処理の事をさしています。
しかし、販売されて5年、浸透しだしたのが 平成21年あたりで 実績がなく、ワックスを塗らないで、どのあたりまで持つのか、謎の部分が多く、業界では新商品に対する不安を抱いているのが実情です。
MDF × シート = 最悪の組合せ
使い捨て床
MDFにシートを貼った床材 には、ワックスを塗っても剥離が出来ません。
なぜなら剥離の時に、床が水を含んで、フクレが生じるからです。
表面が傷んだら THE END ! 床を張り替える以外 手だてがありません。
また、表面はEB処理により水分は浸透しませんが、板と板の合わせ目からの水分の浸透は防げません。
家を買って早々、悲しい話ですが、使い捨ての床材 なのだという自覚が必要です
だからこそ、ワックス掛けをしておかなければならないのですが、EB処理をしているため、一般に シートフローリングには、ワックスは乗りません。
いえ、乗ることは乗るのですが、密着が悪く、早々に剥れる恐れがあります。
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ハイテクフローリングコート
EB処理されたフローリングに、コーティングするためには、専用の下地剤 が必要です。
それが ハイテクフローリングコート(リンレイ)になります。
近年 マンションの業者ワックスに、ハイテクフローリングコートが塗られるのは、そのためです。
ハイテクフローリングコートには、以下の特徴・決まりがあります。
- 必ず一層目に塗らなければならない。
※ 業者ワックスが既にかかっている場合は、塗る意味がない。 - ハイテクを塗ることで、将来の剥離作業をスムーズに行うことが出来る。
- この上から、水性のワックスを塗ることが出来る。
※ ハイテクフローリングコートはあくまでも下地剤です。上からワックスを重ねなければ、耐久性は期待できません。 - ハイテクを塗ったら、1日置くこと。
※ ワックスを塗布する場合は、最短でも翌日以降となります。施工の日程が厳しい場合は、考慮が必要です。
床材を調べよう!
メーカー・商品名・商品番号・業者ワックスの種類・業者ワックスの有無
家を買う時には、床材も確かめて買う時代になったのかもしれません。
ワックスをかける前には、
メーカー・商品名・商品番号・業者ワックスの種類・業者ワックスの有無
を 必ず確かめて下さい。
わからない場合は・・・
情報を公開しない企業(メーカー)もあります。
調べるのに困難な場合は、以下の特徴がありますので、判断の手助けとしてください。
- 一見しても、よく見ても、木としか思えない。
- 表面がツルツルピカピカして、滑るような感じ。
- UVコートやハードコートが掛けられない。
- ハイテクフローリングコートを推奨している。
- ワックスフリーを謳っている。
床材とワックス可否一覧
| 基材 | 表材 | EB処理 | ワックス掛け | 剥離作業 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 天然木 | 天然木 | 有 | どちらでも良い。 | ○ |
| 2 | 合板 | 天然木 | 有 | 掛けた方が良い。 | ○ |
| 3 | 合板 | プリントシート | 有 | 掛けた方が良い。 | △ |
| 4 | MDF | プリントシート | 有 | 掛けなければならない。 | × |
※ 3・4の床材の場合は、ワックス塗布後もマメなメンテナンスを心がけてください。
※ 4は、剥離できないということを忘れないで下さい。


